アホロートルの名前の由来
- date :2010.05.26
- writer :syogun
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溢れんばかりの煌くセンスと果てなき知識の塊、
誰しもが慕ってならない荒俣先生の有名な著書に
世界大博物図鑑があります。
こちらの3巻目、両生・爬虫類にて
ウーパールーパーの記述が載っています。
荒俣先生の本によると「アホロートル」axoholorlの元々は
アステカ語でアショロトルと発音されていたのだそう。
アステカは多神教に基づいた神権政治が行われており、
ショロトルとは死と再生を司るアステカの神の名前でもある、
同時に相反する2つをそなえることから「多重性」も意味している。
このショロトルという神はアステカの神話で、
太陽を復活させるために神々が自ら犠牲になった際に
死ぬのを恐れて穂や蘭や両生類になって身を隠したが
結局は掴まって殺された神である。
この際に身を隠すために変化をしたときに
穂(ショロトル)→蘭(メショロトル)となり、
両生類の時の名が「アショロトル」だったことから、
アショロトルと呼ばれることになったとされる説が有力。
ショロトル自体は死者の国に君臨する
骨だけの怪物として表現されているものもあり、
奇抜な風貌として関連付けられたという説もあるが
水の中の愛らしい姿にはイメージが離れているとも思えます。
アステカ語は1つの言葉に複数の意味を持つことから
とても複雑な言語で訳する事が難しい言語でもあるため、
ショロトルについての訳し方には他にも諸説があるそうです。
- 水中の奴隷
- 水中の従者
- 水中の妖精
- 水中の遊び屋
- 水中の怪物
- 水中の双生児
- 水中の犬
話は荒俣先生からそれてしまいますが、
現代のナワトル語は古代ナワトル語とは異なるそうで、
ナワトル語が指すものには下記2種類があります。
- 今でも数百万人が話している方言
- アステカ帝国の公用語であった古代語
Wikipediaによると「トマト」や「チョコレート」などの
メキャーな名前も実はナワトル語、
しかも「アボガド」はナワトル語で睾丸という意味…
(食べ物につける名前じゃない…笑)
日本にアホロートルという名前が浸透しなかったのは
「アホなロートル(老人)」という意味に捉えられないよう、
あまりプッシュせずにいたのが原因という説もあります。
自分は老人をロートルというのは聞いたことは無いのですが、
故福田赳夫元首相(「あなたとは違うんです」のお父さん)
(ウーパールーパーを飼っていた事で有名)
のお宅にテレビカメラが入る際に、アホロートルとは呼べないから
正式名称ではないがウーパールーパーと呼んだ。
という逸話もあるだけに「アホな老人回避説」は有力です。
さて、それにそれた「アホロートル」という名前の逸話ですが、
「ウーパールーパー」という名前の陰にいながら、
とても様々なストーリーを持っているものなんですね^^