亜硝酸(NO2-)とウーパールーパー
- date :2009.07.08
- writer :syogun
- pv :09174
- HOME
- ウーパールーパーと水環境
- 亜硝酸(NO2-)とウーパールーパー
つまり亜硝酸が発生していることが確認できれば
水槽にろ過バクテリアが発生して、有害なアンモニアを
減少させるために働いていることが明確に分かります。

この亜硝酸の数値を確認することが水づくりが始まった第一歩です。
ですが亜硝酸が発生すればもうOKではありません。
実はこの亜硝酸もアンモニアほどではないですが毒性を持っています。
つまり猛毒のアンモニアをろ過バクテリアが普通の毒の亜硝酸に変換します。
当たり前ですがウーパールーパーは食べた分だけ排泄をしますので
いくらアンモニアほどでは無いとはいえ亜硝酸の積み重ねも
結構あなどれない状況になっていきます。
亜硝酸の”安定”にはろ過バクテリアのメカニズムを
何となくでもいいのでご理解いただくのがいいのですが、
まずバクテリアの発生前にアンモニアが急速に増加し、
その次にアンモニアを亜硝酸に変えるバクテリアが発生します。
アンモニアの量を減らす試みはしているとはいえ、
人間がアンモニアを無くそうとすると全換水くらいしか無く
そうすると元の木阿弥なのでできず。
アンモニアを容認する生活を余議しなくてはいけません。
人間ってほんとに非力で無力です。
ここに第一のバクテリア様がやってきて
「そのアンモニアは僕が解決してあげるよ!」と
アンモニアを退治して亜硝酸にしていきます。
その力たるやすさまじく、人間じゃ手が出ないアンモニアを
次々と亜硝酸にしていきます。
ただ、アンモニア(敵)が多ければ多いほど
第一バクテリアは仲間を増やしていき、アンモニアが無くなったときには
驚くような亜硝酸を作りだしてしまいます。
「オレ様がアンモニアを退治したんだ、亜硝酸くらいいいだろ」と
厄介者になります。が、
ここで亜硝酸数値を安定させるために
この厄介者になった第一のバクテリアを排除してはいけません。
通常換水に留めて様子を見つつ亜硝酸を受け入れます。
そうすることで、今度はこの亜硝酸を餌にして
「硝酸」を作りだす別のバクテリアさんがやってきます。
この第二のバクテリアは亜硝酸が無いとやってこないので
多少有害であっても亜硝酸数値の高まりをじっと静観して待つのが
水質「安定」へ向けてのプロセスでとても大切なのです。
第一のバクテリアは「ニトロソモナス」、
第二のバクテリアは「ニトロバクター」。
この2つの働きがアンモニアを無害化(に近づけ)させるのです。