注水を使ったサイフォン排水
- date :2012.02.06
- writer :syogun
- pv :18002
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注水は水圧を利用すれば楽なのですが、排水はアイデアが必要で、
今回「サイフォンの原理」という、液体が水位を保とうとする原理と
ガーデンホース用の三又のホースコネクターを利用して
もう少しすっきりできないものかと思案してみました。
![](img/e01.jpg)
換水は水槽の中の悪いものを外へ出す大切なメンテナンス。
水槽をセットしてから1度も交換しないという人はいないので、
ウーパールーパーを飼う人にとっては離れられない作業です。
バケツですくって水を出してもいいですが、
それよりホースの方がちょっと楽になるわけで、
「更にこうすれば効率良くできるんじゃないか」と
この換水をどう楽にするかを色々考えてます。
工夫の積み重ねというと聞こえはいいですが
最近では楽にするのが目的というよりも、
あれこれと考えて実験する事が楽しくて
ある意味目的が変わっているような気もします(笑)
ご存知の方はちょっと読み飛ばしてください..
そもそもサイフォンの原理というのは
紀元前3世紀に発見された大気圧を使った物理現象で、
簡単に言うと、水槽の水が自分から水槽を越えて外に出る事ができます。
「そんなのあったら水が勝手に外へ出ちゃうじゃんか」ですよね^^
これには「ある状況下にすると」という前置きが付きます。
まず「水面を一定の高さに保つ力」なので、
水槽より外の方が水位が高いと出て行きません。
また水槽と外を繋ぐ管の中は液体で隙間なく満たされている必要があり、
それで初めて水が水槽の高さを超えて外へ出て行くわけです。
水槽にホースを入れただけですと水は出て行きません。
これはホースの中には空気が満ちているためです。
サイフォン的には水が満ちる必要があり、
はじめにホースの中に水を満たすべく空気を抜くことが必要です、
これを「呼び水」といいます。
さてそろそろ本題です
私の場合は運よく水槽のある部屋がベランダに隣接していて、
スロップシンクもあったので注水・排水共にベランダから拝借できます。
ベランダでなくても洗面台や洗濯機パンを利用するケースもあると思います。
また注水には汲置き水やバケツやポリタンク&塩素中和剤を使わず
観賞魚用浄水器を使い水道水の水圧を利用しています。
注水は水圧の力を使い水槽を越えられるのですが、
排水の最初の呼水には口で吸わない限り(ウゲッ)は、
灯油のシュポシュポやポンプの揚水力で揚水する必要があります。
揚水の動力原に注水と排水の2本のホース、
水を変えるだけなのにいやに嵩張っていました。
今回はホースを1本にまとめて、
更に呼び水に揚水ポンプを使わないようにしようと思います。
実現すれば部屋にはホース1本のみでスッキリします!
ガーデニング用などに使われる散水ホースに
三又のコネクタがあるのですが今回はこれをうまく利用して
このサイフォン排水の呼び水を準備する方法のご案内です。
![](img/e01a.jpg)
1.まずはホース(U時のパイプ)を水槽にひっかけます、
この時点ではホース(U時のパイプ)の中は空気で満たされています。
2.給水側から水を水槽に入れることでホースの中を水で満たします。
この時に排水側のコックが空いているとそのまま排水されます(笑)
![](img/e01b.jpg)
3.給水側のコックを閉めて排水側を開けると呼び水が排水される事で
水槽内の水がホースに通いホース内が更に水で満たされます。
4.排水時には目を離していてもOKです、
U時パイプの高さが目標水位になるように調整しておいてください。
![](img/e01c.jpg)
5.排水が終わった後には、目標水位まで給水します。
6.給水が終わったら給水コックを閉めて
パイプを水面より上げて排水コックを開けてホース内の水を排水します。
図ではかなり簡略化していますが、途中に止水弁が挟まれたり
収納用にコネクタで分割されていたりと結構ゴテっとしています。
また注水と排水を1本にしたため換水にかかる時間が若干増しました。
水槽の数や、設置の高さには個人差ありますし、
フィルターの循環構造をうまく排水時の揚水に使ったりと
換水のスタイルは人それぞれだと思いますが
「今よりもっと..」を考えるのも楽しみの一つだと思います。