ウーパールーパーの色の遺伝子
- date :2009.06.09
- writer :syogun
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ウーパールーパーの種類=色というのが一般的、
その色を決めるのは色の遺伝を中心に
ウーパールーパーの遺伝子について調べてみました。
狙った色を産出したいブリーダーの方でなくても、
飼っているウパの遺伝がどのようなものになっているか
知っておくのもいいと思いますよ!
海外では30種類(眉唾)とまで言われている
ウーパールーパーの他種多様な色は、
3つの色素胞が色を決めており、
4種類の遺伝子の組み合わせで
5種類の体色を表現しています。
3つの色素胞とは下記の3つ
- 黒色素胞メラノフォア
- 黄色素胞キサントフォア
- 虹色素胞イリドフォア
主な遺伝子は下記4種類、
- D ダーク
- A アルビノ
- AX アザンティック
- M メラニン
でもって表現される主な5種類。
- マーブル
- ブラック
- リューシスティック
- アルビノ
- ゴールデン
ウーパールーパーの染色体の数は14個で、
繁殖時には両親の28種類から個体ごとに選出されるため
一卵性双生児で無ければ、同じ卵塊の兄弟であっても
染色体の組合せは個体ごとに異なるので
兄弟でも多様な色が産出されます。
(ちなみにメスZ/WはオスはW/Wです。)
アルビノとゴールデンは諸説ありますが、
ゴールデンがアルビノグループの中の一員で
ゴールデンの他に3種類のアルビノがあります。
- ゴールデン(ゴールデンアルビノ)
- アザンティックアルビノ
- ホワイトアルビノ
- メラノイドアルビノ
アルビノはa/aの劣勢ホモが表現されたもので
他の劣勢と重なっても色素欠乏してしまうので
アルビノの表現が強く出てしまうようです。
同じアルビノを分けている理由は、
欠乏した色素の下に流れる血液の色が薄ら出るピンクや、
キサントフォアやリボフラビンが薄く表現する黄色などで、
ただの真っ白だけではなくほんのり乗った色で分けてます。
同じ色でも少し違うと言えば、
同じブラックでもグレーやブルーなどと呼ばれるものがあります。
ブラックはm/mのメラノイドが表現されているウパですが、
確かに濃淡には固体差があり、グレーなどは比べると明確です。
ブルーは微妙ですが幼生期に内臓が透けて見える際などに
青魚などの光物にも含まれるイリドフォアが反射して
角度によって青く見えるという説や、
頭部や尻尾の先に薄く黄色が表現されてマーブルのように緑がかり、
薄くなっているブラックをブルーと称している場合があります。
遺伝はさておき、改めて単純に色を分けた場合には、
やはり下記の5種類が最も一般的ではないでしょうか。
- マーブル(原生種)
- ブラック(グレー・ブルー含む)
- リューシスティック(白/黒目)
- アルビノ(白・ピンク/アルビノアイ)
- ゴールデン(黄・薄黄/アルビノアイ)
今回は「色」に注目していますが
他にも金環やラメにそばかすと言った色に準ずるものや、
ブリンドルなどミューテーションなども遺伝にまつわります。
色を付ける絵具のような色素胞と、
それを決める設計図のような遺伝子で、
色を塗る筆のような「D」「A」「M」。
更に消しゴムのような変異系の「AX」「X」が重なります。
大ざっぱですがお分かりいただけましたでしょうか^^
ちなみにまだまだ不明箇所や、参照しているものによって
表現の違いがあるので参考程度にとどめておいてくださいね。