ウーパールーパーの皮膚
- date :2014.01.22
- writer :syogun
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ウーパールーパーを代表とする水棲の両生類は
卵から成体まで水から離れては生きられない体、
その特徴は皮膚にも分かりやすく表れていています。
他の動物であれば皮膚の外を更にうろこや毛、
中には油分を帯びた羽でコーティングをしていて
水にいながら水を完全にシャットアウトできる生き物もいます。
人間であれば上皮の最表面をケラチンを多く含む角質層、
つまり細胞としての役目を終えた“死んだ細胞”で覆っていますが
水棲の両生類は皮膚構造がとても薄く、生きた細胞で覆っています。
そのためとても水を通しやすくなっていて、
皮膚を通じて水分の補給もできてしまいます。
人間が長時間プールで泳いでいても指先はふやけますが
誤って飲まない限り水分補給はできません(笑)
そんな薄い皮膚は水の中に棲むにはとても適していますが
幾つか気をつけなくてはいけない事があります。
例えばウパ以外の変態する両生類も
水から遠く離れた所では生きられないように、
薄い皮膚組織は水分の補給もしますが蒸発もしてしまいます。
出て行ってしまう水分をコントロールできないのも
薄い皮膚組織をもった両生類ならではです。
だからといって彼らは何もできないわけではなく
少しでも蒸発を抑えたり、薄い皮膚組織を守るため
粘膜で体全体をコーティングしています。
つまり粘液が過剰に分泌されている状態は
どうにか自分の体を外的要因から守ろうとしている証拠で
ダメージを受けてますよ~というアラートでもあります。
体の周りにヌラヌラと剥がれた粘膜や過剰な粘液があったり、
水槽が妙に濁ったり、水面に泡がたくさん出ていれば
何かしたストレスの原因が無いか見てあげてください。
もうひとつ気を付ける事として薬浴があります。
魚類向けの薬というよりも水に対しての薬を使う際に
魚への副作用を示している説明書が入っていると思います。
魚はウーパールーパーよりも小さくて弱そうだから
その魚に影響が無いならウーパールーパーも大丈夫だろう。
と考えてしまいがちなのですが、
実際には魚鱗で覆われている魚類よりも
皮膚が薄く否応なく吸収し続けてしまう両生類の方が
薬で受ける影響は強くなってしまうのです。
なので魚向けの希釈はあまり参考にならず、
使う場合であっても薄めの所から様子を見て
徐々に影響を見ていくのをお勧めします。
(魚向けの薬を勧めると言うわけではないです^^)
そんなデリケートな皮膚をもっているウパ、
今の体調を周りに知らせるありがたいバロメータでもあります。
何気なく見える皮膚ですが、正常な時の皮膚の様子を
しっかり覚えておくこと、記録しておく事が
ちょっとした変化を早く見つける事に繋がりますよ~♪
2013/04/16:
クラズミウマさんからご指摘をいただいて訂正、
どうもありがとうございます!