ウーパールーパーと腐水性
- date :2010.09.24
- writer :syogun
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腐水性というのは水の汚濁階級を示す環境用語のひとつ。
棲んでいる生物のよって水環境を4段階に分けます。
水槽の中の水というよりも自然界に向けた用語なので
飼育に必要なものではないですが…^^;
赤虫は主に冷凍やドライフードが流通し
イトメも一応は活餌になるのですが、
状態の良い状態での維持はとても難しく
販売されている所もあまり多くはありません。
長期の状態維持や自家繁殖ができたらいいなぁと思いますが
そもそもどんな環境で生息・繁殖しているか…
探ってみると「腐水性」という言葉にあたります。
測定の計測器や水質試薬を使わない水質の測定方法で、
生息する指標生物を測定して汚水度を判断します。
生物学的水質判定法とも呼ばれています。
貧腐水性(きれいな水)
イワナやヤマメなどの清水性の魚、
カワゲラなどの水生昆虫のいる水域。
山間の渓流や湧水のある湖などで
水量・水流もあり悪臭の発生する余地がない
透明度も高く水槽内で実現したい理想的な環境
β-中腐水性(少し汚れた水)
コイやフナ、ギンヤンマやアメリカザリガニのいる水域
屋外の水域では緑藻類なども見られ
栄養素を多く含んでいる環境。
実際の水槽環境に近いとも言えます。
α-中腐水性(汚れた水)
カラスガイやウマビルなどが生息する。
グリーンウォーターになる程の栄養素を含み
水槽内の環境としては末期的な状態。
強腐水性(とても汚れた水)
アブやハエやユスリカが繁殖する
ヘドロに近く強度の悪臭も発生させる。
水槽内では実現する方が困難な状態。
(結構な末期的雰囲気だけどもα-中腐水性にすら及ばない…)
ウーパールーパーは湖に棲んでいた生き物なので
厳密にはもう少し違う基準になりますが、
メキシコで繁栄した頃の環境は貧腐水性というより
β-中腐水性や場所によってはα-中腐水性もあると想像してます^^
きっとかつての名残すら残さない水路となった今のソチミルコ湖は
強腐水性の水域も見られるのではないでしょうか。。
水質の汚染だけが絶滅の引き金ではないのですが
ウーパールーパーにとって好ましくない環境だという事だけは分ります。
飼育する水槽では貧腐水性をめざしつつも
β-中腐水性を維持すればいいはずです。
で、懸案のイトメと赤虫が住みやすい環境は強腐水性。
そもそも人間の生活環境に入れられない生き物。
ヘドロと悪臭を受け入れてまで繁殖も維持もしたくありません…。
赤虫は衛生的なものを冷凍で維持して
イトメは必要な量だけ購入して使い切るのが
どうしたって優れているという…
一周回ってスタートに戻ってきてしまいました^^